2009年2月28日土曜日

メインホームページの写真がケーキなワケ



にリニューアルしたメインホームページ、みなさんこのブログだけでなくそちらも見ていただけていますか?

で、そのトップビルボードには、なんと美味しいそうなチョコレートケーキがおごられています。みなさんビックリして言います、「いいんですか?ケーキなんか・・・」

なーんだ、みんな知ってるんじゃないですか、ケーキが歯をはじめ健康に良くない事を。けど好きですよね、食べますよね!?なぜですか?

歯科医院のホームページにあるまじきこのミスマッチ、いったいどういう事なのかをお話しましょう。



東京駅に直結する大丸東京店が新しくなったのは一昨年の11月でした。それまで地味な存在で素通りされる事が多かったこのデパートの大転換は、当時マスコミにも大きくとりあげられたものでした。

新装間もなく私も帰りがけに立ち寄ってみたところ、まぁビックリ!奇麗なのは当り前なのですが、既存のどこのデパートとも構造が違うではありませんか。

デパートとはたぶんどこに行っても、1階は化粧品売場と決まっています。ところがそれが無い!では何があるかと言うと、全部お菓子屋さんなんですね。いや「お菓子」なんてヤボな言い方はしません。すべては「Sweets」スイーツですよ、スイーツ!

なるほど、東京駅直結ですからお土産需要はたいせつです。そのおかげで化粧品は2階に追いやられてしまったのです。相当な反対があったと思われますが、関係者の英断は正しかったようです。

ちなみに私にとって東京駅は学会や講演のために良く使う駅です。吉田歯科診療室から東京駅までは歩いて15分。意外に近いんです。皆さん神田駅から歩いて来られますが、お散歩道としても良いコースです。

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高級店のパティシエが造る洋菓子を特にスイーツと呼んでいたのを、すべての菓子類をスイーツで括った菓子業界の戦略は素晴らしい。従来の子供じみた決して体に良くはないマイナスイメージが払拭され、それどころか「これを食べなくてはいけない!」という強烈なプラスのメッセージを発しています。同じ物でも呼び方一つでこうもイメージが変るものかと関心させられます。

聞くとところによるとお菓子、、、ではなくスイーツの原価はかなり高く、利益率は低いのだそうです。そこにテナントコストもあり、業界は薄利に頭を悩ませていたといいます。

だれがスイーツと言い出したかは知りませんが、そのおかげで雑誌の特集が頻繁に組まれたりし、ハイクラスのおもてなしとしてイメージアップはたいへんなものとなったのです。しかし、だ、、、

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誰が何と言おうとスイーツは菓子だ。歯はもちろん健康に良い事はあまりありません。しかしその社会的存在意義(固いな〜)は断固として存在するわけです。もしかしたらその価値は医療より高い所にあるかもしれないとさえ感じてしまいます。

人間は体に悪い事を楽しい・嬉しいと思うようにできています。菓子は文化として既に根付き、存在は否定できません。限度はあるが食べないわけにもいきません。ではどうする?

答えは簡単、自己防衛を徹底させれば良いのです。食べたカロリーはきちんと消費してください。解毒も何らかの形でしてください。そして歯は?そう、簡単です。きちんと磨けば良いのです。ただしほとんどの方は正しく磨けませんから、ぜひ磨いてもらってください

今の世の中、生きて行くのに必ずしも必要ではないものが高い評価を得ています。それを私は文化の負の側面と称し、いつも患者さんに説明しています。それらに翻弄されない賢い一個人となってくださいと言っています。その事に気がつかないと、せっかく治療した歯はまた大きなリスクにさらされます。

「食べるために生きる・生きるために食べる」ビルボードに加えた一文です。現代人はどちらかと言えば前者ではないかと思います。私はケーキを食べるなとは言いません。しかし食べてもいいが後を考えてくれ、自分にご褒美もたまには良いが、あまり甘やかさないでほしいと思うのです。つまりあのケーキには、実は世の中の間違いに気がついてほしいという、私のメッセージが入っているのです。

・・・・・のつもりなのですが、実はあのホームページを作製しているBiND for web life 2というソフトに最初から入っている画像をそのまま流用しただけだけなんです。デザイン的にとってもキャッチーだと思い採用しました。。。すみません。けど本当にスイーツには気をつけてくださいね!