2013年2月20日水曜日

ALD 20周年記念大会に行ってきた

先週一週間はお休みをいただき、久しぶりに海外の学会に行ってきました。海外は実に7年ぶりですが、さして緊張も不便もせず無事に乗り切って帰ってきました。

今回はアメリカに本拠を置くALD(Academy of Laser Dentisutry)という、レーザー歯科治療の学会へ。この学会、しばらく行っていなかったのですが、20周年記念大会だということと、試験官の人員がたりないということでかり出されました!?ということで、遊びじゃないですよ、この写真のようにちゃんと仕事をしています。

実技試験が終わって採点表を記入する私

さてなぜかレーザーという機械に深くかかわってしまった私の人生ですが、海外に行くと改めて日本の遅れがハッキリします。何度も書いていますが、とにかく日本はレーザー教育がほとんど行われていないのに機械だけが普及しているのです。つまり何も知らないで使っている先生がほとんど。きちんと学べる機会がない、それでは困ると思った一部の先生が海を渡るわけです。今の時代に信じられない話ですが…

「レーザーって勉強までして使わなくてはならないものなの?」「電気メスと同じでしょ?」というのが普通の日本の歯科医師の感覚だと思います。私も当初そう思っていましたが、実際に使ってみると「これは危険な機械だな」と、何も知らないまま使っている自分が怖くなりました。書籍は出ているものの、正直中身は的外れ。。。

研修会はあるにはあるのですが、メーカーさんが売るために主催するためにどうしても内容が偏ります。で私は2001年にこのALDに参加し、手始めにカテゴリー2という認定医試験をパスしてきました。

実技試験の予行演習の様子 真剣です!

この試験はよく言われる「受ければ通る」という、資金集めのための認定医ではありません。かなり勉強をしないと受かりません。で、今回このカテゴリー2に日本から14名がチャレンジ、結果全員合格でした。ヨカッタヨカッタ。

授賞式の模様

実は一人でも落ちると、後のパーティーや帰りの飛行機でも気を使わなくてはならず、たいへんなのです。


会場はカリフォルニア州はPalmSpringsのRancho Las Palmas 。だいたいこのような避寒地のリゾートホテルで行われます。周りは何にも無く、日本からの旅行者にはあまり面白くありませんが。


ALDには全米各地はもちろん、世界各国から歯科レーザーについて初心者からエキスパートまで集まります。


アジアからはまだ日本だけ。


こちらは大会の模様。満席です。宿泊と会場が同じなので、学会は朝の7時くらいから平気で始まります。


さらに早朝はこのような「Nature Working & YOGA」というプログラムも。会場周辺の散策から始まります。


周囲はこんなサボテンがいっぱいです。

ALDの試験をはじめとする活動はまさにお手本となるもので、このような事を日本でもと思います。治療・教育・行政・企業・その他全てが圧倒的に遅れている日本の歯科レーザー事情。課題は山積みですが、一歩一歩努力して行こうと思います。